2016年 07月 22日
初スイカ
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by sakura-lys
| 2016-07-22 20:58
| 今日これ食べた
2016年 05月 27日
フランスでの職探しに気をつけること
パリにいる日本人の友人達によく聞かれるので、今日はフランスでの職探しに関しての注意点を書きたいと思います。
★雇用形態★
フランスにはアルバイトという雇用形態がありません。
「契約社員CDD、正社員CDI、派遣interim」がメジャーな雇用形態になります。
- 契約社員CDDは、決まった期間だけの雇用になります。セール期間とかクリスマス期間だけなら1ヶ月ー2ヶ月くらいの契約が普通ですが、正社員採用になる前にお試し期間でCDDでの契約もあるので、この場合は3ヶ月ー6ヶ月が普通です。更新も加能ですが法的に制限があります。また、不安定を理由に、契約終了時にprimeボーナスがつく場合がほとんどです。勤務した全期間の給料の10㌫がもらえるはずです。更新になった場合や正社員に採用された場合はもらえませんが。
- 正社員CDIは、無期限の採用になります。フランスは法律が厳しいので、よっぽどのことがない限り解雇はありえません。給料以外に、ボーナス(13eme moisやprimeが)つく場合があります。一度採用するとクビにできないので、会社側は正社員採用にかなり慎重になります。
- 派遣は、派遣会社に登録して、ミッションとして1日や1週間単位で働き、派遣会社に給料をもらう形になります。働く時間が限られてる人向きです。
【個人事業制度】
ここでよく悪用されるのがentrepreneur自営業、という雇用形態です。この雇用形態だと保証がないので、かなり不利です。
事務の面接にいってみたら、entrepreneurをすすめられた上に給料が最低賃金smic、というケースは何回か聞いたことがあります。
法には降れませんが、かなり悪質です!
ニュースダイジェストから抜粋:
「企業が社会保険料などの負担を軽減するために、社員として雇う代わりに個人事業主として起業させ、その後 業務契約を締結するようなケース。彼らは実際には社員と同じような仕事をしているにもかかわらず、正社員としての権利を持つことができない。そればかり ではなく、たとえ個人事業主が不法労働者だったとしても、正社員ではないため、業務契約を交わした企業に法的責任を問うことができない。増加し続けるこれ らの問題に、政府の対応が迫られる。」
【研修生stageスタージュ】
このスタージュというのも、よく悪用されます。日本のインターンにあたりますが、フランスの場合は有給なので給料が支払われます。
詳しくは、2週間以内だと無給、それ以上だと有給が普通ですが、かなり安い給料で、普通の月給の1/3くらいしかありません。
宿い主が安く労働力を手に入れたい場合はスタージュを募集します。仕事内容は普通の社員と変わらないのでオトクですよね。
★法定最低賃金★
フランスには全国統一の法定最低賃金があって、SMICスミックと呼ばれていて、毎年1月に改訂されることがあるのでよく変わります。
月額と時間給で定められているので、職探しの際にスミックと言われたら最低賃金です。
このスミックというのはフランスではかなりよくある給料で、得に販売、レストラン、受付など、スミックでの支払いが多いです。
募集の際、給料の提示は税金を抜かれる前の額brutが多いので、そこから25㌫抜かれると思ってください。
手取り額はnetと呼ばれるので、募集をみかけたら要チェックです!
ちなみに、2016年の法定最低賃金は、、、
週35 時間勤務で、月額 1 466,62 euros (brut) / 1143,72 euros (net)
時給 9,67 euros(brut) / 7,44 euros (net)
【税金!】
ちなみに、雇用形態がなんであろうと、税金(年金とか社会保障いろいろ)はひかれます。引かれた後に渡された手取り額から、年末にさらに所得税が課せられます。(手紙が届くのでネットで払う。)
例えば、スミックで月1500ユーロの場合、手取りはだいたい1100ユーロくらいで、年間9700ユーロを越えたら翌年所得税が待ってます。
所得税は家計でとられるので、結婚もしくはパックスを結んでいる場合は、2人分の給料の合計で計算されます。
所得税の割合は以下です。
Taux applicables aux revenus 2015 (impôt 2016) - Revenu imposable par part
jusqu’à 9 700€ 0 %
de 9 700 € à 26 791 € 14 %
de 26 791 € à 71 826 € 30 %
de 71 826 € à 152 108 € 41 %
plus de 152 108 € 45 %
払わないと罰金がつくのでちゃんと気をつけよう!
★勤務時間★
フランスの法定勤務時間は週35時間です。つまり毎日7時間勤務が普通です。
オフィスだと土日お休みですが、販売やレストランは土日祝あいてるので、その分の手当てをもらいます!
日本だと手当てがなくても働いて当たり前だけど、フランスは人権の国なので、日曜と祝日の勤務は給料が25㌫ー2倍にアップするのがあたりまえです。
得に販売やレストランに多いのですが、正社員で採用されても、週20時間勤務とか週24時間勤務temps partiel もよくあります。この場合、勤務日と勤務時間はボスと交渉する必要があります。
例えば、店から夕方から閉店までの4時間だけ来て、と言われることもありえますが、応じる義務はありません。週20時間を満たしてあればいいので、7時間×2日間+6時間が1日でも良いわけです。
日本は一方的に宿い主が決めますが、フランスは交渉が大事です!最初からわかっている場合は応募しなければ良いわけですが、途中で変更があっても断る権利はあるし、それを理由にクビになることはありえません。主張は大事です!
★気をつけること★
【契約書】
フランスは契約書至上主義的なところがあって、契約書がめちゃくちゃ大事です!
雇用の際、試用期間や、勤務時間、給料、残業代やボーナスなど、きちんと契約書に記入されていることを確認してからサインしてください!何かあったときは契約書に戻るので、最初にはっきりとかかれていることは大切です!
雇用主ともめることはよくあるので、契約書だけはしっかりチェックしてください。
【面接時】
面接時に勤務時間や待遇をしっかり聞くのは大切なことです。募集と違うことを言われることもよくあるので、、、
給料やボーナスの交渉はフランスでは当たり前なので、いくら以上欲しいってのがあればはっきり伝えてください。経験上、それによって落とされることはありません。あなたが必要な人材なら、向こうから交渉してくるはずです。なんでもいいですって言っても採用されないこともあります。
【法定の年末面接】
フランスでは毎年、従業員との面接が宿い主に義務付けられてます。不満やストレスがあればそこで相談できます。昇給やポストの変換など、希望があれば伝える場でもあります。
何も言わなければ何も変わりません。自己アピールして待遇をよくしてもらうチャンスでもあるので、一年を振り返ってこれだけ貢献したってのを伝えましょう!
【そのほか】
レストランなど、ブラックになる場合も少なくありません。つまり、契約書なし、給料も手渡し。
ブラックの場合、宿い主側は節税&社会保障費を節約できるし、働く側も税金を抜かれることがありません。
しかし、雇用の保証もなく、社会保障や年金などの保証もないので、長くフランスで生活するならかなり不利です。
すぐに帰国する人や一時的に現金が必要なら不利でもないが、違法です。
★最後に★
フランスは労働組合の力がとても強いので、個人経営ではなく、大きいお店や会社に入った方が体制がしっかりしてます。個人経営だとワンマン社長の人柄によってすべてが決まってしまうので、トラブルになる可能性は大きいです。
あと、外国人はフランスの法律に疎いのでテキトーになる傾向にあります。アジア系、日系のお店やレストラン、怪しいところも結構あります。オペラにある大型日系アパレル店も、かつて経営時間を巡って裁判所から通達が来たとか、、、
長くなりましたが、海外だからこそ、自分を守るのは自分です!
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by sakura-lys
| 2016-05-27 18:35
| フレンチな世の中